アクスムの考古遺跡は、エチオピア北部の都市アクスムにある古代アクスム王国の遺跡群で、世界遺産に登録されています。紀元前後から7世紀頃にかけて栄えたアクスム王国は、紅海交易を通じてローマ帝国やインドとも交流を持ち、独自の文字と貨幣制度を持つアフリカ有数の古代文明として発展しました。
遺跡群の中でも特に知られているのが、高さ数十メートルに及ぶ一枚岩から彫り出された巨大なオベリスク(石柱)で、王族の墓標として建立されたと考えられています。4世紀にはキリスト教が国教として採用され、以後エチオピア正教会の重要な聖地としての性格も持つようになりました。
伝承では旧約聖書の契約の箱が保管されているとされる聖堂も市内にあり、宗教的にも特別な意義を持つ場とされています。古代アフリカにおける都市文明の発展と、キリスト教受容の歴史を伝える遺跡として国際的に評価されています。オベリスクの表面には宮殿建築を模した窓や扉の意匠が精巧に彫り込まれており、当時の建築様式を石材彫刻の形で今に伝える貴重な資料ともなっています。
倒壊した最大級のオベリスクの残骸も現地にそのまま残されています。
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