ムザブの谷は、アルジェリア中部、アルジェの南600キロメートルのサハラ砂漠にある伝統的集落群です。10世紀、イバード派イスラム教徒によって築かれた5つの城塞都市、エル・アトゥフ、ブヌーラ、メリカ、ガルダイア、ベニ・イスゲンから成り、1012年から1350年にかけて建設されました。
それぞれの小さな城塞都市はモスクを中心に同心円状の住居が配置され、城壁に囲まれた独自の都市モデルを示しています。標準化された立方体状の住居は、家族構成を尊重しながら共同体生活を可能にする平等主義的な社会構造を反映しています。給水と分配のための工夫された仕組み、ナツメヤシ林の造成など、半砂漠環境への効率的な人類の適応も特徴です。
この集落は11世紀以降、現代建築や都市計画にも大きな影響を与えてきました。各都市の中心には高くそびえるモスクの尖塔が置かれ、住居は日射や気温変化を抑えるように密集して配置されています。地上の建築だけでなく、地下水路を利用した灌漑システムも整備され、乏しい水資源を計画的に管理する仕組みが今日まで維持されています。
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