パドヴァの植物園(オルト・ボタニコ)は、1545年にパドヴァに開設された、世界初の植物園です。世界を象徴する円形の中央区画をリング状の水路が取り囲むという創設当初の設計が今日まで保たれています。
時代とともに装飾的な門や柵などの建築的要素、給水ポンプや温室といった機能的な設備が加えられましたが、科学的探究と研究のための施設としての中心的な役割は一貫して維持されてきました。この種の文化財として現存する最古の事例であり、ヨーロッパ各地の植物園の原型と位置づけられています。植物学という学問の成立と、諸文化間における体系的な知識交流を体現する施設です。
東西南北の方位に沿った直交する園路を持つ、完全な円形という創設当初の設計を保っており、5万点を超える蔵書と貴重な資料を収めた図書館、および植物標本を収蔵しています。植物学、医学、生態学、薬学の各分野に貢献しており、500年以上にわたり教育・研究・種の保存の場として機能し続けている点が評価されています。
園内には16世紀から生育を続ける樹木も残り、世界各地から集められた薬用植物が栽培されています。パドヴァ大学の附属施設として、薬草の実物を用いた医学講義が行われてきた歴史も伝えられています。
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