ローマの歴史地区と教皇領、サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂は、イタリアの首都ローマの旧市街とバチカン市国周辺の教皇領由来の建造物群からなる世界遺産です。紀元前8世紀頃の建国伝説に始まるローマは、古代帝国の中心地として発展し、コロッセオやフォロ・ロマーノ、パンテオンなど帝政期の記念建造物が数多く残されています。
その後キリスト教の中心地となり、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂をはじめとする総主教座聖堂群が建設され、中世からルネサンス、バロックに至るまで各時代の教会建築や広場が都市に積み重なっています。市壁の外に位置するサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂も登録範囲に含まれ、使徒パウロの墓所とされる場所に建てられた聖堂として重要視されています。
教皇領時代に築かれた広場や噴水、宮殿の数々は、都市計画と宗教権威の結びつきを示す事例としても知られています。トレヴィの泉やスペイン広場など、後世の都市デザインを代表する空間も同時代の重層的な開発の中で形成されました。古代の遺構と中世以降の教会が同じ地表面の上に共存している点は、他の都市には見られない特徴とされています。
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