アルブラとベルニナの景観とレーティッシュ鉄道は、スイス南東部グラウビュンデン州のアルプス地域を走る鉄道路線と、その沿線の自然・文化景観からなる世界遺産です。19世紀末から20世紀初頭にかけて建設されたこの狭軌鉄道は、標高差の大きいアルプスの険しい地形を克服するため、多数のトンネルや高架橋、ループ線を組み合わせた高度な土木技術を用いています。
特にランドヴァッサー橋に代表される石造高架橋群は、周囲の急峻な山岳景観と一体となった優れた技術美を示すものとして知られています。アルブラ線とベルニナ線の2路線から構成され、氷河や高山湖、深い峡谷など多様なアルプスの自然環境を通過しながら人々の往来を支え続けています。
ベルニナ線は最高地点で標高2253メートルに達し、鉄道路線としては欧州でも屈指の急勾配区間を含むことでも知られています。開通から100年以上を経た現在も観光と地域住民の日常の足の両方を担う現役路線として運行されており、冬季も含めて年間を通じて安定した運行が続けられている点も評価されています。
山岳地帯における鉄道技術と自然環境との調和を示す事例として位置づけられています。
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