サン・ジョルジオ山は、スイス南部とイタリア北部にまたがるルガーノ湖畔にそびえる山塊で、世界遺産に登録された化石産地です。約2億4千万年前の三畳紀中期にあたる時代の地層が良好な状態で保存されており、当時の浅い熱帯性の海に生息していた魚類、爬虫類、甲殻類、植物などの化石が極めて高い保存状態で多数発見されています。
海生爬虫類ノトサウルスやティキノサウルスなど、この地でしか確認されていない種も含まれ、三畳紀の海洋生態系の復元に大きく貢献してきました。地層は静穏な深い海底環境で形成されたと考えられており、生物の軟部組織まで保存された標本が得られることから、古生物学における国際的な研究拠点として位置づけられています。
19世紀以来継続的に発掘調査が行われ、多くの学術的知見が蓄積されてきました。山を構成する地層は年代ごとに明瞭に区分されており、三畳紀中期の環境変化を連続的にたどることができる点も学術的な価値を高めています。発見された化石の一部はスイス側とイタリア側それぞれの博物館に収蔵され、国境をまたいだ共同の研究体制のもとで管理が続けられています。
魚竜に似た姿を持つ海生爬虫類など、進化の過程を示す多様な標本が確認されています。
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