カイロの歴史地区は、エジプトの首都カイロにある中世イスラム都市の旧市街で、世界遺産に登録されています。7世紀のアラブ征服以降、複数のイスラム王朝の首都として発展し、10世紀のファーティマ朝による都市建設を経て、中世イスラム世界最大級の都市の一つへと成長しました。
旧市街には数百に及ぶモスク、マドラサ、隊商宿、公衆浴場などの歴史的建造物が密集し、アイユーブ朝からマムルーク朝、オスマン朝に至る各時代の建築様式が層をなして共存しています。城塞であるサラディンの城塞は都市を見下ろす高台に築かれ、軍事拠点であると同時に統治の中心としても機能してきました。
狭い路地に沿って続く市場ハーン・ハリーリは、中世からの商業活動の伝統を今に伝えています。アズハル・モスクは10世紀創建のイスラム最古級の高等教育機関の一つとしても知られ、現在も神学研究の中心的役割を担っています。市壁内には給水施設や公衆浴場ハンマームも各所に整備され、住民の日常生活を支える都市基盤が中世から発達していたことがうかがえます。
イスラム建築の発展を長期間にわたり連続的に示す都市遺産として国際的に高く評価されています。
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