Dhx1, CC0, via Wikimedia Commons
バジ・ビムの文化的景観は、オーストラリア南東部ビクトリア州にある先住民グンディッジマラ族の伝統的な水産養殖景観で、世界遺産に登録されています。約6600年前の火山活動で形成された溶岩地形を利用し、グンディッジマラ族は石を組んだ堰や水路、罠を張り巡らせて淡水魚やウナギを計画的に養殖する高度なシステムを築き上げました。
この水産養殖システムは、世界最古級の食料生産技術の一つとされ、狩猟採集社会という従来の先住民像を覆す定住的な社会経済の存在を示す証拠として重要視されています。周辺には石造りの住居跡も確認されており、豊富な食料資源を背景に大規模な定住集落が形成されていたことがうかがえます。
バジ・ビムの名は聖なる創造主とされる火山の名に由来し、景観全体が今も地域の先住民コミュニティにとって文化的・精神的に重要な意味を持ち続けています。水路網は複数の水位に応じて魚の移動を制御する仕組みを持ち、季節や水量の変化に合わせて漁獲量を調整する精巧な設計であったことが調査により明らかになっています。
この技術は世代を超えて口承や実践を通じて継承され、現在もグンディッジマラ族の文化的アイデンティティの中核をなしています。
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