カカドゥ国立公園は、オーストラリア北部準州にある広大な湿地帯と岩山からなる世界遺産で、自然と文化の両面から評価された複合遺産です。公園内には熱帯モンスーン気候特有の氾濫原や湿地、サバンナ、砂岩の断崖といった多様な地形が広がり、数多くの水鳥や爬虫類、固有の動植物が生息する生態系の宝庫とされています。
先住民アボリジニは少なくとも数万年にわたりこの地に暮らしてきたとされ、断崖の岩壁には狩猟の様子や精霊を描いた岩絵が数千点にわたって残され、先史時代から現代に至るまでの継続的な絵画伝統を伝える貴重な記録となっています。
伝統的な漁労や採集の技術は今も一部の先住民コミュニティによって受け継がれており、自然と人間の関わりが長期にわたり持続してきた稀少な事例とされています。豊かな自然資源と先住民文化が一体となった地域として国際的に高く評価されています。
公園面積の約半分は現在も先住民が所有する土地とされ、国立公園管理局との共同管理のもとで伝統的な土地利用と自然保護の両立が図られています。乾季と雨季で大きく変化する景観も特徴で、雨季には広大な氾濫原が水没し、渡り鳥の一大飛来地となります。
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