サンガ川流域-三カ国を流れる大河は、カメルーン、コンゴ共和国、中央アフリカ共和国の国境地帯にまたがる熱帯雨林の複合遺産で、世界遺産に登録されています。コンゴ盆地の熱帯雨林の中核をなすこの地域は、3か国それぞれの国立公園が国境を越えて連続する形で保護されており、中央アフリカの森林生態系を代表する広大な自然環境が維持されています。
ニシローランドゴリラやマルミミゾウ、森林性のスイギュウなど、絶滅の危機に瀕する大型動物の重要な個体群が生息しており、開放的な湿地林バイと呼ばれる特徴的な地形には野生動物が集中して観察される様子も見られます。
3か国が共同で管理にあたる越境保護区としての枠組みは、国境を越えた自然保護の国際協力モデルとしても注目されており、地域全体の生態系保全に向けた重要な取り組みとされています。密猟や違法伐採への対策も国境を越えて連携して行われ、広域的な監視体制の構築が進められています。
地域にはピグミー系先住民が伝統的な狩猟採集生活を営んでおり、森の恵みを持続的に利用する生活文化も継承されています。国境をまたぐ野生動物の移動経路を保全する上でも、この越境保護区の存在は欠かせない役割を果たしています。
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