ヴァルカモニカ(カモニカ渓谷の岩絵群)は、イタリア北部ロンバルディア州の渓谷に広がる、世界でも有数の規模を誇る先史時代の岩面彫刻群です。8000年にわたる期間に彫られた14万点を超える記号や図像が確認されており、農耕、航海、戦争、呪術に関連する主題が描かれています。
渓谷全体にわたって密集して分布するこの彫刻群は、農耕、鹿狩り、決闘、幾何学的な象徴図など多様な主題を8000年以上の期間にわたって記録しています。この遺跡は登録基準(iii)と(vi)を満たし、数千年にわたる人類の営みをかけがえのない形で伝える記録であると同時に、先史時代の習慣や精神性を伝える類例のない図像資料とされています。
これらの岩絵に関する組織的な研究は、先史学、社会学、民族学の各分野に大きく貢献してきました。図像には人物や動物のほか、住居や道具、儀礼の様子を表したとみられる場面も含まれ、新石器時代から鉄器時代、さらにローマ期に至るまでの長期間にわたる制作が確認されています。渓谷内には複数の岩絵公園が整備され、代表的な彫刻面が保存・公開されています。
イタリア国内で最初に世界遺産に登録された資産の一つでもあります。
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