モデナの大聖堂、市民の塔、グランデ広場は、イタリア北部エミリア・ロマーニャ州の都市モデナ中心部にある世界遺産です。1099年に建設が始まった大聖堂は、彫刻家ヴィリジェルモとランフランコという建築家の共同作業によるもので、ロマネスク建築の傑作とされています。
ファサードや内部には聖書の物語や民衆の生活を題材にした精緻な彫刻が施され、当時の職人技術の高さを伝えています。隣接する高さ約87メートルの市民の塔(ギルランディーナ)は、都市の権威と市民の団結を象徴する鐘楼として建設され、内部には都市の度量衡の基準となった木製の桁が保管されていたと伝えられています。
大聖堂の内部にはヴィリジェルモによる浮彫が施された説教壇や、聖ジミニャーノの聖遺物を納める祭壇も設けられています。彫刻には天地創造から最後の審判に至る聖書の主題が連続的に配置され、当時の信徒に向けた視覚的な教材としての役割も果たしていました。
大聖堂前に広がるグランデ広場は宗教建築と市民生活の場が一体となった都市構成を示し、宗教と市民権力の関係を表す優れた実例として評価されており、広場を囲む建物の配置は現在もほぼ当時のまま残され、市の中心として日常的に利用され続けています。
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