南太平洋の赤道付近に位置するキリバスのフェニックス諸島保護地域は、8つの環礁とサンゴ礁で構成される世界最大級の海洋保護区のひとつです。周辺には手つかずのサンゴ礁生態系が広がり、数百種のサンゴや魚類、海鳥の営巣地としても重要な役割を果たしています。
人間による居住や開発がほとんど行われてこなかったことから、地球上でも数少ない自然のままのサンゴ礁生態系が保たれており、気候変動や海水温上昇に対するサンゴの回復力を研究する上でも重要な地域とされています。深海の海山や海底谷など多様な海底地形も含まれ、浅海から深海に至る生態系の連続性を保持している点も特徴です。
広大な無人島群であることから、渡り鳥の中継地としても機能しており、海鳥のコロニーの規模は太平洋地域でも有数とされています。保護区は東京都の面積の数十倍にも及ぶ広大な海域を占め、遠隔地に位置することから人為的な漁業活動の影響を受けにくく、大型の捕食性魚類を含む健全な海洋生態系の食物連鎖が維持されている点でも学術的に注目されています。
気候変動に伴う海面上昇や水温上昇の影響を継続的に観測する上でも重要な基準地点とされています。
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