マサダは、イスラエル、ユダの砂漠に位置し、死海を見下ろす険しい岩山の上に築かれた要塞遺跡です。ヘロデ大王によって宮殿複合体として建設され、西暦73年にはローマ支配に対するユダヤ人の抵抗の象徴となりました。遺跡には現存する中で最も完全な形で残るローマ軍の包囲戦跡が含まれています。
死海を望む劇的な立地と、古典期ローマ建築の到達点が組み合わさった考古遺跡で、ユダヤ文化のアイデンティティにおいて象徴的な意味を持っています。宮殿複合体は初期ローマ帝国期の卓越した土木技術と豪奢な設計を示し、とりわけ水利システムは高度で、数年分の雨水を貯留することで約1000人の住民の生活を支えることができました。
マサダを取り囲む陣営、城壁、攻城用の斜路などのローマ軍の要塞群はローマ世界において最も完全な形で残るものとされ、ユダヤ人による対ローマ最後の反乱の経過を伝える記録となっています。岩山の頂上には北宮殿や西宮殿の遺構が残り、浴場、貯蔵庫、シナゴーグなどの施設も確認されています。
西暦73年、ローマ軍による長期の包囲の末、立てこもった人々の多くが陥落前に自死を選んだと伝えられています。
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