パドヴァの14世紀のフレスコ画群は、イタリア北東部パドヴァ市内にある8つの建造物群で構成される世界遺産です。ジョットが1303年から1305年にかけて制作したスクロヴェーニ礼拝堂の壁画群を中心に、パラッツォ・デッラ・ラジョーネ、カルミネ礼拝堂、洗礼堂、エレミターニ教会など、14世紀の約100年間に描かれた壁画群が良好な状態で保存されています。
ジョット、アルティキエーロ、ジュスト・デ・メナブオイ、ジョッティーノなど、当時を代表する画家たちが関わり、遠近法や人物表現において革新的な技法を用いました。スクロヴェーニ礼拝堂では、旧約・新約聖書の場面が約40場面にわたり連続的に描かれ、感情表現を伴う人物像が中世絵画からの転換を示しています。
これらの作品は中世からルネサンスへと移行する西洋絵画史の転換点を示す重要な証拠とされ、当時の宗教観や社会生活を伝える資料としても価値が認められています。各建造物は都市の異なる地区に分散しており、パドヴァの都市空間そのものが屋外美術館の役割を果たしています。
当時パドヴァは大学を擁する学術都市としても栄え、芸術家たちは他の工房と交流しながら技法を磨いたとされます。
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