マントヴァとサッビオネータは、イタリア北部ロンバルディア州にある二つの都市からなる世界遺産で、ルネサンス期の異なる都市計画理念を示す対照的な事例として評価されています。
マントヴァは湖沼に囲まれた既存の中世都市を、ゴンザーガ家の統治のもとで段階的に改造していった都市で、ドゥカーレ宮殿やテ宮殿など、画家マンテーニャやジュリオ・ロマーノらが手がけた芸術作品が残されています。
一方サッビオネータは、ヴェスパシアーノ・ゴンザーガが16世紀後半にほぼ何もない土地から一から計画・建設した理想都市で、幾何学的な格子状の街路網と城壁で囲まれた明快な都市構造を持ちます。城壁内には劇場や教会、宮殿が計画的に配置され、人口規模に対して均整のとれた理想都市の構想が具体的な形で実現されました。
マントヴァのドゥカーレ宮殿にはマンテーニャが描いたゴンザーガ家の肖像壁画で知られる「新婚の間」が残り、当時の宮廷生活を伝える資料としても評価されています。既存都市の漸進的な改良と、理論に基づく新規建設という二つの異なる手法を同時期に見ることができる点が、両都市を組み合わせた登録の意義とされています。
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