バビロンは、イラク中部ユーフラテス川沿いにあった古代メソポタミアの都市国家の遺跡で、世界遺産に登録されています。紀元前2千年紀初頭に都市として成立し、特に紀元前6世紀の新バビロニア王国のネブカドネザル2世の治世に最盛期を迎え、当時の世界最大級の都市として繁栄しました。
「バベルの塔」の伝承と結びつけられるジッグラト、豪華な装飾が施されたイシュタル門、王宮の遺構などが残されており、伝説の「空中庭園」の所在地についても諸説が提示されています。楔形文字による法典や文学作品が数多く生み出された文化的中心地でもあり、周辺地域の諸文明に大きな影響を与えました。
旧約聖書にもたびたび登場する都市として知られ、捕囚された民の記憶とも結びつけられてきました。19世紀以降、ドイツ調査団を中心に大規模な発掘が行われ、多くの出土品が海外の博物館にも所蔵されています。市壁の一部やイシュタル門周辺の彩色レンガ装飾は特に有名で、獅子や竜の姿を象った浮彫が施されています。
20世紀後半の大規模な復元工事により一部が改変された経緯もあり、遺構の真正性をめぐる議論も継続的に行われています。
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