Marius Fenger, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
ムルジュガの文化的景観は、オーストラリア西部のピルバラ地方にある先住民の岩絵遺跡群を中心とした世界遺産です。火山岩の露頭が広がるこの地域には、少なくとも100万点を超えるとされる膨大な数の岩絵ペトログリフが刻まれており、世界でも最大級かつ最も密度の高い岩絵集積地の一つとされています。
岩絵には絶滅した動物や現生の動植物、精霊的な図像などが含まれ、数万年にわたる先住民の生活と信仰の変遷を連続的に記録した貴重な資料と評価されています。地域の先住民にとって現在も精神的に重要な聖地であり、伝統的な知識の継承や儀礼の場として利用され続けています。
近隣には天然ガス関連施設などの産業開発も進んでおり、大気汚染による岩絵の劣化を懸念する声もある中、遺産の保護と地域開発の両立が課題とされています。岩絵の中には現在は絶滅したとされる動物種を描いたとみられる図像も含まれ、氷期以降の環境変化を知る手がかりとしても注目されています。地域の先住民グループが遺産の管理運営に深く関与している点も特徴です。
岩絵は制作時代によって技法や様式が異なり、複数の文化層が積み重なった状態で観察できる点も重視されています。
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