ウィーンの歴史地区は、オーストリアの首都ウィーンの中心部に広がる歴史的市街地で、2001年に世界遺産に登録されました。
中世から近世にかけて神聖ローマ帝国やハプスブルク帝国の首都として発展したウィーンには、ゴシック様式のシュテファン大聖堂やバロック様式の宮殿建築、19世紀の環状道路リンクシュトラーセ沿いに建ち並ぶ歴史主義建築など、複数の時代の建築様式が層をなして共存しています。
音楽の都としても知られ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンら著名な作曲家が活動した都市としても国際的な評価を得てきました。
しかし近年、旧市街に隣接する再開発計画で高層建築の建設が進んだことから、都市景観への影響が懸念され、2021年に世界遺産リストから抹消されるという異例の事態となり、都市開発と遺産保護の両立の難しさを示す象徴的な事例として知られています。
中心部にはハプスブルク家の王宮であったホーフブルクや、国立オペラ座などの著名な建造物が集中しており、帝都としての威容を今に伝えています。抹消は世界遺産史上でも数少ない事例であり、都市遺産の保全のあり方に一石を投じました。
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