ザルツブルクの歴史地区は、オーストリア中部の都市ザルツブルクにある中世からバロック期にかけての旧市街で、世界遺産に登録されています。中世を通じて大司教領の首都として繁栄したこの都市は、イタリア人建築家の手により壮麗なバロック建築が数多く建設され、北方における「バロックのローマ」とも称される独特の都市景観を形成しました。
市街を見下ろす丘の上にそびえるホーエンザルツブルク城塞は、中世ヨーロッパ最大級の完存する城塞の一つとされ、大司教の権力を象徴する存在として都市の中心に立ち続けています。作曲家モーツァルトの生誕地としても世界的に知られ、旧市街には生家をはじめゆかりの建物が数多く残されています。
宗教権力と芸術文化が密接に結びついて発展した都市として、中欧における都市計画と建築様式の変遷を伝える遺産とされています。旧市街には歴代大司教の居城であったレジデンツをはじめ、複数の修道院や教会が密集しており、限られた区域に多様な建築様式が凝縮されている点も特徴です。
毎年開催される国際的な音楽祭ザルツブルク音楽祭も、この都市の芸術的伝統を象徴する催しとして世界的に知られています。
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