キューバ中部に位置するカマグエイの歴史地区は、16世紀初頭にスペイン人によって建設された都市で、他のスペイン植民都市に見られる碁盤目状の街路網とは異なり、不規則に入り組んだ街路網を持つ点が大きな特徴です。この特異な都市計画は、海賊の襲撃から都市を防御する目的や、家畜の移動と関連した土地利用の慣行から発展したと考えられています。
広場を中心に教会や修道院、住宅が配置され、テラコッタ瓦の屋根や大きな壺(ティナハ)を用いた雨水の貯留設備など、地域独自の建築技術や生活様式も伝えられています。カトリック教会を中心とする複数の広場が都市の骨格を形づくり、植民地時代から続く街並みが比較的良好に保存されています。
19世紀には牧畜業や製糖業の拠点として栄え、その富を背景に多くの邸宅や教会が建てられました。曲がりくねった街路は方向感覚を失わせることで来襲者を撃退する意図があったとも伝えられ、都市計画そのものが防衛戦略と結びついていた点が特徴です。都市には多数の小広場が点在し、それぞれが地区ごとの生活の中心として機能してきました。
伝統的な陶芸産業でも知られ、今も工房で制作技術が受け継がれています。
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