エーゲ海南部のドデカネス諸島に位置するパトモス島は、新約聖書の最終章「ヨハネの黙示録」が記された地として知られています。使徒ヨハネは1世紀末にこの島へ追放され、島内の洞窟で啓示を受けて黙示録を口述したと伝えられ、その洞窟は「黙示録の洞窟」として今も巡礼の対象となっています。
1088年には、ビザンティン皇帝の許可を得た修道士ヨハネスによって聖ヨハネ修道院が建設され、要塞のような堅固な外観を持つ建物として整備されました。修道院内部には貴重な写本や聖具、フレスコ壁画が保存されており、ビザンティン美術の重要な資料庫としての役割も果たしています。
修道院を中心に発展した丘の上の集落ホラには、白壁の家屋が密集する伝統的な街並みが今も残されています。1500年近くにわたり継続してきた正教会の巡礼と修道生活の伝統を伝える宗教的景観として評価されています。修道院は外敵からの防御を考慮して城壁で囲まれ、内部には図書室や宝物庫も設けられており、写本の収集と保存が組織的に行われてきました。
黙示録の洞窟には、ヨハネが枕にしたと伝えられる岩の窪みが残されています。ホラの町並みは防衛拠点としての性格も兼ね備え、狭く曲がりくねった路地が残されています。
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