ギリシャ北部の港湾都市テサロニキには、4世紀から15世紀にかけて建設された初期キリスト教およびビザンティン様式の教会群が数多く残されています。かつてビザンティン帝国第二の都市として栄えたこの町は、東方正教会の重要な宗教的中心地であり、時代ごとの教会建築様式の変遷をたどることができる点で高く評価されています。
代表的な構成資産には、円形建築を特徴とするアギオス・ゲオルギオス聖堂、バシリカ様式のアギオス・ディミトリオス聖堂、精緻なモザイクで飾られたアヒロピイトス聖堂などが含まれます。都市はオスマン帝国支配下でモスクに転用された教会もあり、宗教建築の用途転換の歴史も伝えています。
各聖堂の内部には、時代によって異なる様式のモザイクやフレスコ壁画が層をなして残されており、初期キリスト教美術からビザンティン美術後期に至る発展過程を一つの都市の中で見渡せる点が学術的に重視されています。ロトンダと呼ばれる円形建築はもともとローマ皇帝ガレリウスの霊廟として建設され、後に教会、モスクへと用途を変えながら今日まで存続してきました。
都市を囲む城壁の一部も現存しており、防衛拠点としての性格を併せ持っていたことがうかがえます。
📷 気になる書籍の画像を押すと、Amazonで商品の詳細を確認できます。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。