グアテマラ中央高地に位置するアンティグア・グアテマラは、1543年から1773年までスペイン植民地時代のグアテマラ総督領の首都として栄えた都市です。碁盤目状の街路網に沿ってバロック様式の教会、修道院、邸宅が数多く建設され、中米におけるスペイン植民地都市建築の代表例として知られています。
1773年の大地震により都市の多くの建造物が被災し、首都機能は現在のグアテマラシティへ移転しましたが、被災した教会や修道院の廃墟は撤去されず、そのまま都市景観の一部として保存されてきました。この結果、無傷の建造物と地震で損壊した廃墟が共存する独特の都市景観が形成されています。
周囲を火山に囲まれた立地も特徴で、火山地帯特有の建築材料や耐震技術の工夫も随所に見られ、自然災害と共存してきた都市の歴史を物語っています。中心広場を囲むように築かれた大聖堂や市庁舎、貴族の邸宅は、中米におけるスペイン植民地建築の様式的発展を示す代表例とされ、周辺には修道院や病院、大学といった当時の社会施設の遺構も数多く残されています。
街路の随所には噴水が設けられ、水利用の工夫も都市計画に組み込まれていました。
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