ウォータートン・グレーシャー国際平和自然公園は、1932年にカナダ・アルバータ州のウォータートン・レイクス国立公園と、アメリカ・モンタナ州のグレイシャー国立公園が統合されて誕生した、世界初の国際平和公園です。カナダとアメリカの国境にまたがる45万7614haの敷地には、雄大な山岳景観と多様な動植物相、そして独特な生態学的特徴が広がっています。
独特な気候、地形、山岳と草原の接点、そして三つの大洋に分かれる分水嶺という特徴を持ち、傑出した景観美と豊かで多様な動植物相を有しています。太平洋北西部の植物群落が大陸分水嶺を越えて草原生態系と出会う、生物地理学上まれな接点として重要視されており、中間的な丘陵地帯を挟まずに直接接する点は世界的にも類を見ません。
国境を越えた平和と協力の象徴としても知られ、自然保護における国際協力の先駆的な事例とされています。切り立った山稜と氷河湖が織りなす景観は国境を意識させないほど連続しており、二国が手を携えて一体の自然を守り続けてきた歩みを今に伝えています。険しい山肌を彩る野生の花々や、澄み切った氷河湖の水面に映る山影は、国境を超えた自然のつながりを静かに物語っています。