Lars Holmer, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons
ゴンバデ・カーブースは、イラン北東部ゴレスターン州にある11世紀の巨大な塔状霊廟で、世界遺産に登録されています。1006年、地方領主カーブース・イブン・ウォシュムギールの命により建設され、自身の墓廟として用いられました。星形10角形の平面を持つ円錐屋根の塔は、焼成レンガのみを用いて建設され、高さ約53メートルに達する当時としては極めて高層の建造物です。
内部は空洞で装飾を最小限にとどめた簡素な構成である一方、外壁にはクーフィー体のアラビア語碑文が二段にわたり刻まれ、建立者の名と建設年が記されています。星形の突出した壁面は垂直方向の陰影を強調し、単純な素材でありながら力強い造形効果を生み出す高度な設計技術を示しています。
イスラム建築における塔状霊廟の発展初期を代表する建造物として知られ、その後中央アジアやイラン各地に広がった同様式の霊廟建築に大きな影響を与えたとされています。窓や装飾を排した簡潔な外観は、素材と幾何学的形態のみで荘厳さを表現するという当時の美意識を反映しています。
焼成レンガの積み方には高度な施工技術が用いられており、900年以上を経た現在も倒壊することなく建ち続けています。
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