ハンピの都市遺跡は、インド南部カルナータカ州にあるヴィジャヤナガル王国の首都跡からなる世界遺産です。14世紀に建国されたヴィジャヤナガル王国最盛期の16世紀初頭には、南インド最大級の都市として繁栄し、多数の外国人旅行者がその壮大さを記録に残しています。
トゥンガバドラー川沿いの岩石台地に築かれた都市には、ヴィルーパークシャ寺院をはじめとする多数のヒンドゥー教寺院、王宮跡、市場通り、貯水池や水路などの遺構が広範囲にわたって残されています。石造の戦車を模した装飾を持つヴィッタラ寺院の音楽柱など、精緻な彫刻装飾が施された建造物群は、南インド建築の頂点を示すものとして高く評価されています。
1565年の戦争によって都市は破壊され放棄されましたが、そのため後世の改変を受けることなく往時の都市構造がほぼそのまま保存されました。要塞、灌漑施設、市場など多様な遺構が一体となって残る点で、中世南インドの都市文明を総合的に伝える貴重な遺跡とされています。
王宮地区にはエレファント・ステーブルと呼ばれる象小屋や、儀式用の沐浴施設なども残り、宮廷生活の実態を伝えています。岩石台地を巧みに取り込んだ都市設計も特徴とされています。
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