スーサは、イラン南西部フーゼスターン州にある古代都市の遺跡で、世界遺産に登録されています。紀元前5千年紀に集落が成立して以来、エラム王国の首都として栄え、後にアケメネス朝ペルシア帝国の行政上の中心都市の一つともなりました。旧約聖書にも言及される古代オリエント有数の都市であり、多層に積み重なった居住痕跡からなる巨大なテルが特徴的な景観を形成しています。
19世紀末からフランスの調査団による発掘が行われ、ハンムラビ法典碑をはじめとする多数の重要な出土品がここで発見されたことでも知られています。アケメネス朝期の宮殿跡からは、彩色施釉レンガによる装飾壁が出土しており、当時の高度な工芸技術を伝えています。
発掘された粘土板文書には行政記録や商取引の内容が刻まれ、古代都市の経済活動を具体的に知る手がかりともなっています。都市は幾度も破壊と再建を繰り返しながら数千年にわたり存続し、各時代の文化層が積み重なった巨大な遺丘そのものが都市史の縮図となっています。
発掘調査は20世紀後半に一時中断しましたが、近年再開され、当時の宗教儀礼や日常生活に関する新たな知見が加えられつつあります。
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