古代都市チョガー・ザンビールは、イラン南西部フーゼスターン州にあるエラム王国の宗教都市の遺跡で、世界遺産に登録されています。紀元前13世紀、エラム王ウンタシュ・ナピリシャによって建設され、都市の中心には日干しレンガと焼成レンガを積み上げた巨大なジッグラトが築かれました。
5層構造で建てられたこのジッグラトは、メソポタミア様式のジッグラトの中でも保存状態が特に良好な例として知られ、現存する部分だけでも高さ約25メートルに達します。周囲には神殿群や王宮、水利施設などが計画的に配置され、都市全体が宗教儀礼を中心とした空間として設計されていたことがうかがえます。
建設途中で放棄されたためエラム時代の姿がそのまま保存されており、メソポタミア文明の宗教建築と都市計画を知る上で貴重な資料とされています。ジッグラトの表面には楔形文字が刻まれたレンガが多数用いられ、建設に関わった王の名や神への奉納の言葉が記録されています。周囲には水を都市内へ引き込むための運河や貯水施設の跡も確認されています。
20世紀後半のフランス調査団による発掘によって全容が明らかになり、エラム文明研究における画期的な発見と位置づけられています。
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