ソルターニーイェは、イラン北西部ザンジャーン州にあるイル・ハン国(モンゴル系政権)の都市遺跡で、世界遺産に登録されています。13世紀末から14世紀初頭にかけて、モンゴル系イル・ハン国の君主ウルジェイトゥの命により首都として建設され、都市の中心には彼自身の霊廟が築かれました。
八角形の平面を持つこの霊廟は、高さ約50メートルの二重殻構造の大ドームを備え、当時のイスラム建築におけるドーム建築技術の到達点を示すものとして評価されています。外壁には青色のタイル装飾が施され、内部には精緻な漆喰彫刻や彩色装飾が残されています。
このドーム構造は、後のティムール朝建築やムガル建築にも影響を与えたとされ、イスラム建築史において重要な転換点をなす建造物と位置づけられています。ウルジェイトゥはイスラム教シーア派への改宗を機にこの霊廟を聖地とする構想を抱いたとされ、建設途中で計画が変更された痕跡も内部構造に残されています。
都市自体は後に放棄されましたが、霊廟は交易路沿いの目印として機能し続けました。内部の壁面には青と金を基調とした精巧な幾何学文様が描かれ、当時の工芸技術の粋が結集された空間となっています。
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