アラムート城と関連要塞群
WORLD HERITAGE

アラムート城と関連要塞群

イラン 文化遺産
英名 Alamut Castle and Related Fortresses
登録年 2026年
地域 西アジア
登録基準 (iii)
(iii)現存する、または消滅した文化的伝統・文明の存在を伝える、稀有な証拠である。

アラムート城と関連要塞群は、イラン北部アルボルズ山脈の険しい山岳地帯に築かれた中世の城塞群からなる世界遺産です。11世紀、イスラム教シーア派の一派ニザール派イスマーイール派の指導者ハサン・イ・サッバーフがアラムート城を拠点として独立勢力を築き、以後約170年間にわたり山岳要塞群を拠点とする独自の統治が続けられました。

切り立った岩山の頂上に築かれた城塞は、外部からの接近が極めて困難な立地を生かした防御構造を持ち、周辺には図書館や天文観測施設も整備され、当時の学術文化の一拠点としても機能したとされています。登録範囲にはアラムート城のほか、ラムサル城やナーヴィーザル城など複数の関連要塞が含まれ、山岳地帯全体に張り巡らされた防衛網の実態を示しています。

急峻な地形と一体化した石積みの城壁は、当時の高度な築城技術を今に伝えています。要塞群は互いに視認できる位置に配置され、のろしなどによる連絡体制が敷かれていたとも考えられています。13世紀にモンゴル軍の侵攻により陥落しましたが、山岳地形を巧みに利用した中世イスラム世界における要塞建築の高度な発展を示す事例として評価されています。

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