オーストラリアの哺乳類の化石保存地区は、クイーンズランド州のリバースリーとサウスオーストラリア州のナラコーテという二つの化石産地からなる世界遺産です。石灰岩の洞窟に堆積した地層からは、数千万年前から現代に至るまで連続的に化石が発見されており、オーストラリア大陸における哺乳類進化の過程を体系的にたどることができる稀少な資料とされています。
有袋類を中心とする独自の哺乳類相の進化史を示す化石が豊富に含まれ、飛べない巨大な鳥類や肉食性の有袋類など、現在は絶滅した特異な動物群の存在も明らかにされています。
リバースリーでは熱帯雨林の環境下で堆積した化石群が、ナラコーテでは洞窟への転落事故で蓄積したとみられる化石群がそれぞれ特徴的とされ、異なる堆積環境が補完的に大陸全体の進化史を解明する手がかりを提供しています。
両地区からはこれまでに数百種に及ぶ哺乳類化石が確認されており、大陸がゴンドワナ超大陸から分離し孤立した島大陸として独自の進化をたどった過程を裏づける資料とされています。現在も発掘調査が続けられ新種の化石が発見されており、二つの離れた地区が一体の遺産として登録されている点も、記録の連続性を重視した評価の表れとされています。
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