ファールス地方にあるササン朝の考古学的景観
WORLD HERITAGE

ファールス地方にあるササン朝の考古学的景観

イラン 文化遺産
英名 Sassanid Archaeological Landscape of Fars Region
登録年 2018年
地域 西アジア
登録基準 (ii)(iii)(v)
(ii)建築・技術・記念碑的芸術・都市計画・景観デザインの発展に関し、人類の価値観の重要な交流を示すもの。
(iii)現存する、または消滅した文化的伝統・文明の存在を伝える、稀有な証拠である。
(v)伝統的な居住形態や土地利用形態を代表する、人類と環境とのふれあいを示す顕著な例。

ファールス地方にあるササン朝の考古学的景観は、イラン南部ファールス州に点在するササン朝ペルシア帝国期の遺跡群からなる世界遺産です。3世紀から7世紀にかけて存続したササン朝は、この地域を王朝発祥の地とし、都市遺跡、宮殿、岩壁浮彫、神殿、灌漑施設などが広範囲に残されています。

フィールーザーバードには円形に設計された初期の都市遺構が、ビーシャープールにはローマ捕虜を用いて建設されたとされる都市と橋の遺構が確認されています。各地の岩壁には、王の戴冠や戦勝の場面を描いた浮彫が刻まれ、ササン朝の王権思想と芸術様式を伝える資料として重視されています。

これらの遺構は、パルティア文化からイスラム期に至る文化的移行の過程を示すとともに、後のイスラム建築や美術にも影響を及ぼした点で評価されています。特に王権の由来を天上の神から授かる図像として表現する手法は、この地域の王権思想を象徴する表現として繰り返し用いられました。

フィールーザーバードの円形都市は、後のイスラム期に建設されたバグダードの円形都市計画に影響を与えたとする見方もあり、都市計画史の観点からも注目されています。

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