Kabelleger David Gubler, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
イラン縦貫鉄道は、イラン北部のカスピ海沿岸から南部のペルシア湾岸に至る鉄道路線で、世界遺産に登録されています。1927年から1938年にかけて建設されたこの鉄道は、山岳地帯や砂漠地帯を含む多様な地形を縦断するため、多数のトンネルや高架橋、複雑な線形を組み合わせた高度な土木技術によって実現されました。
外国からの借款に頼らず、国内の資源と税収のみで建設資金を賄った点も特徴とされ、当時のイランにおける近代国家建設の象徴的な事業と位置づけられています。標高差の大きい山岳区間ではループ線やスイッチバックを用いて勾配を緩和する工夫が凝らされ、当時の鉄道技術の粋が結集されています。
建設には国内外から多くの技術者が動員され、その過程で得られた知見はイラン国内の技術者育成にも大きく寄与したとされています。南北を結ぶ交通の大動脈として、国内の経済発展と国土統合に大きく寄与した近代インフラの事例です。全長約1400キロメートルの路線には200を超えるトンネルと約4000の橋梁が建設され、当時の土木技術の水準を結集した一大事業でした。
険しいアルボルズ山脈やザグロス山脈を越える区間の施工は特に難工事であったと記録されています。
📷 気になる書籍の画像を押すと、Amazonで商品の詳細を確認できます。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。