カジュラーホの寺院群は、インド中部マディヤ・プラデーシュ州にあるヒンドゥー教とジャイナ教の寺院群からなる世界遺産です。10世紀から11世紀にかけてチャンデーラ朝の歴代の王によって建設され、最盛期には80を超える寺院が築かれたと伝えられていますが、現存するのは20棟余りとされています。
砂岩を用いた寺院は高い基壇の上に建ち、山型に積み重なる尖塔状の屋根シカラを特徴とし、北インドの寺院建築様式の頂点を示すものとされています。外壁には神々や天女、動物、日常生活の場面など数千体に及ぶ彫刻が施され、写実的かつ躍動感のある表現によって当時の彫刻技術の高さを伝えています。
とりわけカンダーリヤ・マハーデーヴァ寺院は、規模と装飾の精緻さにおいてこの寺院群を代表する建造物とされています。寺院群は西・東・南の3群に分かれて分布し、それぞれ異なる宗派や時代の特徴を示す点も特色とされています。彫刻に描かれた人物像は写実的な表現と装飾的な様式化が巧みに融合しており、当時の宮廷文化や信仰観を伝える資料としても重視されています。
壁面や柱には幾何学文様と物語表現が層をなして配置され、緻密な構成美を生み出しています。
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