西ガーツ山脈は、インド西部を南北に縦断する山脈にある自然遺産で、複数の州にまたがる39の保護区域から構成されています。ヒマラヤ山脈よりも古い地質年代を持つこの山脈は、モンスーンの影響を強く受ける独特の気候によって豊かな熱帯雨林が形成され、世界的に見ても生物多様性が極めて高い地域の一つとされています。
固有種の割合が高いことで知られ、両生類や爬虫類、淡水魚などの分類群では新種の発見が現在も続いています。地形の起伏によって多様な生息環境が形成されており、標高や降水量の違いに応じて森林の様相が大きく変化する点も特徴です。インド亜大陸におけるモンスーン気候の形成にも大きな影響を与えているとされ、周辺地域の水資源確保にも重要な役割を果たしています。
世界的に希少な生物多様性ホットスポットとして、保全生物学上の重要性が国際的に高く評価されています。登録範囲には熱帯常緑樹林から山地林まで多様な森林タイプが含まれ、それぞれ異なる固有種群を育んでいます。象やトラなど大型哺乳類の重要な生息回廊としても機能しており、地域間の遺伝的つながりを保つ役割を担うとともに、多数の薬用植物の宝庫としても知られています。
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